2012年12月29日土曜日

CJA にも制限 --- さびしい年の瀬

冬休み中に少しは勉強しようと思い文献検索していたら、おもしろそうな症例報告らしき論文が見つかった。
Carron M, et al.  Can J Anesth 2012; 59: 813-4. (PMID: 22585470)

タイトルからすると、残存筋弛緩に基づく術後呼吸不全と関係がありそうだ。
病的肥満患者にどのようにスガマデクスを投与するのか(実体重ベースかどうか)についても興味がある。

それで大学の図書館から CJA にアクセスしようとしたのだが、直近1年間のはダウンロードできなくなっていることに気づいた。
BJA は前からそうだったが、CJA は確か大丈夫だったはずなのに・・・。
ひょっとして、経費節減のために出版社との契約を変えたのだろうか・・・。

今年は給料が8%弱削減されるという事件があったが(もっともこれは自分だけでなく、高い職位にある人はもっとなのだが)、大学にあって学問をやっていく上で制限が加わるのはさびしい限り。
というわけで、今年の漢字は「」に決まりました。

2012年12月26日水曜日

コラムとブログに逃げる

ありがたいことに、LiSA からある徹底分析シリーズの執筆依頼をいただいた。

文献収集と理論武装がある程度済み、業者への取材を行ないつつ原稿に取り組み始めたところなのだが、いつものことながら書き始めはワープロを打つ手が重い。
ある程度進めば楽になることはわかっているのだが、そこに到達するまでが大変だ。

こういう時は楽な方向へ逃げがちなもので、どうしてもコラム欄から書き始めてしまう。
研修医時代の思い出とか苦労話とか、コラムに書くことには事欠かないからだ。

おかげでコラムはもうできた。
もうこれ以上コラムには逃げられないので、今はブログを書きつつひと休みしているところ。

2012年12月22日土曜日

たぶん新記録

大学の当直で、3回連続で心外の急患を引いた。

ウチの麻酔科始まって以来の、たぶん新記録・・・だと思うんだけど・・・。

今年はもう当直はないので、来年のさらなる記録更新が期待される。

2012年12月20日木曜日

お預かりします

とある病院では、みんながみんなそうだというわけではないが、一部の麻酔科医や看護師が休憩交替に入る時に、「患者さまをお預かりします」と言っている。

休憩させてもらう方も何となくほっと安心できるし、上品で、責任感がにじみ出ていてちょっとイイ。

でも、自分には照れくさくて絶対言えない。

2012年12月19日水曜日

無料だった文献

大学にない文献が必要だったので、先週、私費で図書館に相互複写(他大学・施設にコピーを依頼し、郵送してもらう)を依頼した。

先日、それが届いたのだが、なんと無料だとのこと。
留学前は1回につき数百円払っていたような記憶があったのだが・・・。

図書館の職員に尋ねたところ、いつまで続くのかはわからないが、現在はトライアル中で無料なのだそうだ。
実際には費用が発生しないわけではなく、図書館が肩代わりしているとも言っていた。

そしてこのシステムは基本的には公費を持たない学生さんのためのものらしく、「職員は公費を持っているんだから、今度からは公費でお願いしますね」とのこと。
大学に通算で 20 年近く勤めているが、知らないことはまだまだたくさんあるみたいだ。

2012年12月14日金曜日

人工呼吸器の管理

オペ室に1台も人工呼吸器がないことをずっと奇妙に思っていたのだが、つい先月、ついに大学病院が新しい人工呼吸器を購入してくれた。
それで喜んでどんどん使おうと思ったのだが、実は呼気弁の洗浄と滅菌が必要だということがわかり、出鼻をくじかれてしまうということがあった。

麻酔器とは異なり、フィルターを使うことで異なる患者さんに使いまわすということはできないのだそうだ。
しかも洗浄は中性洗剤もしくはぬるま湯が必須とのことで、当院でプリオン対策で用いているアルカリ性洗剤ではダメだとのこと。
一時は洗浄と滅菌を外注しようという話も出たのだが、これも業者の方から法律による規制(病院から汚染物を院外に出すには、院内での洗浄が必要)のために断られてしまった。

これですっかりやる気を失い、鬱々とした日々が続いたのだが、結局、材料部のスタッフが呼気弁だけのために洗浄をやってくれることになった。
この件に関しては病院のスタッフの人たち、特に材料部、ME の方々にはたいへんお世話になった。
感謝の気持ちでいっぱい。

2012年12月9日日曜日

「外から」派 vs. 「内から」派

ウチでは閉鎖神経ブロックは外(大腿動静脈に近い方)から刺すことは、前に書いたと思う。
合理的な理由はいろいろあるにしても、島根大学が実際にそのようにやっていて、ウチが島根大学からそのようなやり方を学んでいるということがその主たる理由となっていることは間違いないように感じる。

ウチに3週間滞在して島根大学に帰って行った H 先生も、やはり外から刺すことに疑いを持っていないようだった。
もっとも先日のガーデンパレスでのセミナーでは、講師の一人は内側から刺していると言っていたので、それが全てではないのは明らかなのだが・・・。

このあたりはおそらく、誰からそのブロックを教わったかとか、実際にどういう合併症を経験したかとか、そういうことと密接な関係があるような気がする。
以前、LiSA で気管挿管の際にスタイレットを入れる、入れないといった「お作法」で議論していたような記憶があるが、それに近いものがあるように思える。

2012年12月6日木曜日

超音波ガイド下末梢神経ブロックと Y 先生の教え

とある病院にて超音波ガイド下に閉鎖神経ブロックを行なおうとしたところ、監督の先生(イン・チャージみたいなもの)がやってきて手伝ってくれた。

するとその先生は私が平行法で外側(大腿動静脈に近い方)から刺そうとしたことが意外だったらしく、ちょっと驚いていたようだった。

自分としては、島根大学で教わってきた先生からのまた聞きなのでこれしか知らないわけで、決して強いポリシーを持って臨んでいたわけではないのだが・・・。
股間の逆サイドから操作を行なうという点では、精神的に抵抗が少ないという感じはもちろんある。

超音波ガイド下末梢神経神経ブロックは自分にとっては新しい手技なのだが、こういう比較的不慣れなことを行なう時はいつも Y 先生を思い出す。

Y 先生は自分が都立 F 病院に勤務していた時の麻酔科部長で、数えきれないぐらい多くのことを教わった。
その中でも最も役に立っている教えの一つが、「初めて何かをやる時でも、患者の前で決してオドオドしてはならない」ということだ。

Y 先生の教えを守って約 20 年。
ひょっとしたらエコーのプローブを握る手つきは怪しかったかもしれないが、一見、ベテランっぽいふるまいは少しは身についたと思っている。

2012年12月3日月曜日

玉子屋さんの弁当

ウチの大学の麻酔科では、自分も含め、昼メシに生協の弁当を食べる人が多い。
自分の場合は大学に戻ってから 15 年以上は経っているので、週に3回食べたとしても、3×50×15 = 2250 食は少なくとも食べたことになる(研修医時代や学生時代を含めると、もっとだ!)。

秘書さんがまとめて買いに行ってくれた時代もあったが、ここのところは生協にデリバリーしてもらっていた。
しかし毎日のように食べているとさすがに飽きがくるので、麻酔科とオペ室の分をまとめて玉子屋さんに配達してもらうことになった。
今日がその初日。

生協弁当と違い、おかずの箱とごはんの箱が分かれているのが妙に新鮮。
レトルトのスープもついていた。
メニューはこれ

一言で言うと、なんかすごくヘルシーな感じがする。
今日のおかずの中では、スパゲティサラダがうまかった(笑)。

生協の昼飯はエネルギーが8時間ぐらいもったとすると、玉子屋さんは6時間ぐらいかなあ。
でも毎日食べるときっとよけいな贅肉が削げて、やせることができるんじゃないかと思っている。